5/1~10ゆかりの音楽家たちを紹介しています。
5/1は『フィガロの結婚』が初演された日
5/1はモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』がウィーンで初演された日。
正式名称は『狂おしき一日、あるいはフィガロの結婚』(La Folle journée, ou le Mariage de Figaro)。
有名な音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」は、この”La Folle journée”に由来しています。 原作は、フランスの劇作家ボーマルシェ作の風刺的な戯曲(1784年)。封建貴族の家臣フィガロの結婚式をめぐって貴族を批判したこの作品は、度々上演禁止に遭うも、ウィーンのブルク劇場で1786年5月1日、モーツァルトが30歳の時に初演されました。
神聖ローマ帝国のお膝元ウィーンでは危険視されそれほど人気は出ませんでしたが、ボヘミア(現在のチェコ)首都プラハの歌劇場で大ヒットし、モーツァルトは新作オペラの注文を得て翌年初演されたのが『ドン・ジョヴァンニ』K.527です。
5/2は指揮者ホルスト・シュタインの誕生日
5/2は指揮者ホルスト・ヴァルター・シュタイン(Horst Walter Stein)の誕生日。
1928年ドイツ生まれ。
フランクフルト音楽大学やケルン音楽大学でヴァイオリン・ピアノ・作曲・指揮などを学ぶ。コレペティトールからキャリアをスタートし、カラヤン、クナッパーツブッシュ、ヴァントなどのアシスタントを経験。
ワーグナーやブルックナー、リヒャルト・シュトラウスなどドイツ音楽を得意。
1985年 – 1989年ザルツブルク音楽祭に出演。1985年バンベルク交響楽団首席指揮者、のち終身名誉指揮者。1973年の初来日以来1998年までに16回N響を指揮。
グルダとの皇帝をどうぞ。
5/3はピアニスト小山美稚恵さんの誕生日
5/3は日本人で唯一チャイコフスキー国際コンクールとショパンコンクール入賞を果たしたピアニスト小山美稚恵さんの誕生日です。
宮城県仙台市生まれ。東京へ引っ越した後も岩手県盛岡市の吉田見知子さんのレッスンに通っていたと昔ピアノ雑誌で読んだことがあります。地方から東京に通うのはよくある話ですが、その逆は珍しいですよね。そのインタビューでは「吉田先生は素晴らしかったので他の先生に変わることは考えられなかった・・・」という意味のことを語っていらっしゃいました。
珍しいと言えば、小山さんは留学歴がありません。 また、チャイコフスキー国際コンクールのファイナルでは2つのコンチェルトを演奏するのですけれど、チャイコフスキーコンクールなのですから、ふつー1曲はチャイコフスキーのピアノコンチェルトを弾きます。 しかし、小山さんは、ショパンとラフマニノフを弾いたのですね。これからもますますのご活躍を!
1994年のリサイタルをどうぞ。
5/4はピアニスト レオ・シロタとタチアナ・ニコラーエワの誕生日
5/4はピアニスト・教育者レオ・シロタとタチアナ・ニコラーエワの誕生日。
5/4生まれのピアニスト1/2 レオ・シロタ
5/4生まれのピアニスト1/2レオ・シロタ(Leo Sirota)。
1885年ウクライナ生まれ。9歳でパデレフスキの目に留まり、キエフ音楽院とペテルブルグ音楽院で学び、のちにウイーン音楽院でブゾーニにも師事。
1929年から15年間日本に滞在し、演奏と指導で戦前のピアノ界に大きな貢献をもたらしてくれました。園田高弘氏の先生でもあります。 演奏を聴くと、とても洗練された高貴な趣味の方と感じられます。1963年東京でのリサイタルです。
5/4生まれのピアニスト2/2 タチアナ・ニコラーエワ
5/4生まれのピアニスト2/2はタチアナ・ニコラーエワ(Tatiana Petrovna Nikolayeva)。
1924年ソ連生まれ。モスクワ音楽院でアレクサンドル・ゴリデンヴェイゼルとエフゲニー・ゴルベフに師事。1959年モスクワ音楽院講師、1965年教授。
1950年バッハ没後200周年記念のライプツィヒ・ヨハン・ゼバスティアン・バッハ国際コンクールで優勝。審査員だったショスタコーヴィチはニコラーエワのバッハ演奏に触発されて《24の前奏曲とフーガ》を作曲し彼女に献呈しました。
バッハの鍵盤楽曲で有名ですがバッハを愛したショパンの前奏曲集をどうぞ。
5/5はピアニスト シプリアン・カツァリスの誕生日
5/5はシプリアン・カツァリス(Cyprien Katsaris)の誕生日。
1951年フランス・マルセイユ生まれ。父親の都合で幼くしてアフリカ・カメルーンに渡りピアノもそこではじめ、13歳でパリ音楽院に入学。 チャイコフスキー国際コンクールとエリザベート王妃国際コンクールで入賞しています。
1993年にNHK趣味百科「ショパンを弾く」の講師をつとめたことで日本にもファンが多いですが、凄いのはベートーヴェン=リスト交響曲です。6番『田園』をどうぞ。
5/6はカーメン・キャバレロの誕生日
5/6はカーメン・キャバレロ(Carmen Cavallaro)の誕生日。
1913年ニューヨーク生まれ、クラシックからポピュラーに転身したピアニストで、ジャンルを超えたスタイルと「キャバレロ・タッチ」と呼ばれる独特のタッチが特徴。
黛敏郎司会『題名のない音楽会』公開収録での”動くキャバレロ”をどうぞ。
5/7はブラームスとチャイコフスキーの誕生日
5/7はドイツの作曲家ヨハネス・ブラームスとロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーの誕生日です。
5/7生まれの音楽家1/2 ヨハネス・ブラームス
5/7はヨハネス・ブラームス(Johannes Brahms)の誕生日。
1833年ドイツ・ハンブルク生まれ。ロベルト・シューマンの妻クララに心を寄せ、ほとんど相思相愛状態なのに、一生その想いを告白することはなく、ロベルト亡き後も終生変わりませんでした。
ドッペルコンチェルトをどうぞ。
5/7生まれの音楽家2/2 ピョートル・チャイコフスキー
5/7はピョートル・チャイコフスキー(Peter Ilyich Tchaikovsky)の誕生日。
1840年ウラル地方生まれ。法律学校を卒業し法務省官吏として働きながら作曲活動。1862年アントン・ルービンシュタインのクラスで学んだ事が転機となり法務省を退職して音楽に専念。
ヴァイオリン協奏曲をどうぞ。
5/8はピアニスト キース・ジャレットの誕生日
5/8はキース・ジャレット(Keith Jarrett)の誕生日。
1945年ペンシルベニア州生まれ。ジャズピアニストとして知られていますが、バッハやモーツアルトなどクラシックの録音もあって、平均律クラヴィーア曲集の全曲録音はクラシック界でも高い評価を得ています(第1巻はピアノ、第2巻はチェンバロ)すよね。平均律のCDは何種類か持っていますが、一番好きなのがキース・ジャレットです。
『フーガの技法』から始まるケルンコンサートPart1をどうぞ。
5/9は指揮者カルロ・マリア・ジュリーニの誕生日
5/9はカルロ・マリア・ジュリーニ(Carlo Maria Giulini)の誕生日。
1914年イタリア生まれですが、少年時代をドイツ語圏である北イタリアの都市ボルツァーノで過ごしたためネイティブなドイツ語を話し、イタリアオペラ以上にドイツ系レパートリーを得意としていました。
特定の管弦楽団に所属した期間が短く、孤高の巨匠ともよばれます。 精緻なスコア研究、一音たりともおろそかにしない緻密さを目指す姿勢から生まれる音楽は、自身の生い立ちを反映したドイツ的な構築性とイタリア的な流麗さを両立させた独自のスタイルでした。
ミケランジェリとの皇帝をどうぞ。
5/10はジャン=マリー・ルクレールの誕生日
5/10はジャン=マリー・ルクレール(Jean-Marie Leclair)の誕生日。
1697年フランス・リヨン生まれ。トリノで舞踏とヴァイオリンを学び、ヴァイオリニストやダンス教師として活動を始め、結婚後パリへ行き、1733年にはルイ15世より王室付きの音楽教師に任命されますが4年で辞任。 ヘンデルの弟子ですぐれたクラヴサン奏者であったオラニエ公妃アンナに仕えた時期もあります。
18世紀フランス・ヴァイオリン演奏の巨匠、フランス=ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者。ヴァイオリンソナタ第3番を後継のグリュミオーでどうぞ。。。