何かと忙しい毎日・・・
ピアノの前に座る時間を確保するのが難しいですよね。
そんな時こそ、
脳内練習しましょう!
脳内練習とは、その名の通り、
楽器なしで
指も動かさないで
脳内で練習すること。
巷では〈イメージトレーニング〉と呼ばれていますが、私としては、イメージトレーニングと脳内練習は分けて考えているので、ここではあえて、脳内練習としておきます、理由は後で。。。
ともかく・・・
脳内練習は、
ピアノは要らないし、
いつでも、
どこでも、
できます。
電車の中とか、
食事の後の束の間の休息時とか、
就寝前のひとときとか・・・
3分あれば、ワンフレーズを数回練習できます。
これ、絶対におすすめです!
やってみるとわかりますが、
とても集中力が必要です。
そして、
何となく弾けているつもり~が無残に暴かれます。
究極は、ピアノの前に座って実際に音を出す前にしっかり読譜して、指遣いも決めて、弾き始め、さらに、脳内で1曲通せるようになるといいのですが・・・
まずは、ハードルを下げて、
譜読みが一通り終わって、
指遣いが決まって、
それなりに弾ける曲で始めましょう。
脳内練習ステップ1
楽譜を見ながら片手ずつ、
ワンフレーズずつ脳内で弾いてみましょう。
こういう時に、練習番号が役に立ちます↓↓↓
ポイントとしては、ただ漫然と指を動かすのではなく、
脳内で理想の演奏を思い浮かべ、
自分の指でそれを実現します。
実際にやってみると、
実はどう弾きたいのか
よくわかっていない
ということがよ~くわかると思います。
そこで投げ出さないで、
どういう演奏がしたいのか?
あるいは、
どういう音楽なのか?
今一度よ~く楽譜を読んで、
色んな演奏を聴いたりして、
よく考えましょう。
脳内練習ステップ2
片手で弾けるようになったら両手でワンフレーズ弾きます。
両手で弾こうとすると、左手が「あれ?」になるのが脳内練習あるあるです。
そこで諦めないで、ゆっくり脳内で音を鳴らしましょう。
脳内練習ステップ3
ワンフレーズずつ脳内で演奏できるようになったら、弾く範囲を増やしていき、全曲通せるようになれば、実際にピアノに向かって演奏する時にぐっとよくなっているはずです。
脳内練習とイメージトレーニング
脳内練習とイメージトレーニングを分けて考えているか、ですが、私の中では、
イメージトレーニングはマクロ
脳内練習はミクロ
な感じです。
つまり、イメージトレーニングは、
そもそもその曲は何を表現しているのか
全体の構成を考えたり、
色彩感を考えたりetcすること、
そして、脳内練習は、
音や和音の意味を考え
フレーズをどう歌うのか考え、
そのために指はどうしたらいいか、
楽器(ピアノ)の制約から自由になって練習すること。
まっ、呼び方は何でもいいので、ホントに効果あるので是非やってみてください。。。
ちなみに、ピアノなしで練習する方法の有効性は科学的に証明されていて、古屋晋一先生の『ピアニストの脳を科学する:超絶技巧のメカニズム』にはこうあります。(P.24)
・・・5日間イメージ・トレーニングしたグループに対して、5日目のトレーニング終了後、さらに2時間、実際にピアノを弾いて練習してもらいました。その結果、驚くことに、指を動かす神経細胞の働きは、5日間、毎日実際にピアノを弾いて練習していたグループの神経細胞の働きと、ほぼ同じ程度まで向上したのです。
この本は、ピアノ奏法や練習にまつわる意味不明な”神話”や”呪縛”から自由にしてくれるので、ホントに上手くなりたいなら絶対に読むべきです。
とは言え、科学と言われるだけでなんか難しそうで嫌だとか、神経細胞が増えると言われてもな~・・・という方には、マルカンドレ・アムランの言葉なら説得力あるのではないでしょうか。
ショパン=ゴドフスキーのエチュードやアルカンなど超絶技巧なレパートリーを得意とするマルカンドレ・アムランは、ドキュメンタリー番組の中で、最も効果的な練習法とはとの問いに
散歩です
と答えていました。
散歩中に作品のことを考えると、頭の中で曲が鳴り始めて新しい発想が浮かびます。頭の中だけでの練習方法の良い点は、ピアノで音を出して響きをつくっていくという、こみいった工程がないことです。
ひとつ、断っておきますが・・・
脳内練習、あるいは、イメージトレーニング、まっ、呼び方は何でもいいですけれど、最初は上手くできません。ピアノの鍵盤上で指を動かす方が簡単じゃん!と思うかもしれませんが脳トレと思って続けてください。
脳トレの先にピアノの上達があると思えば、続けられるでしょ?
・・・脳内練習も練習が必要なんです。