ピアノ弾きのみなさん、一日の練習をどう終わっていますか?
あ~、疲れた~・・・
と立ち上がってそのまま他のことに取り掛かる、というのはありがちなこと。
ダンサーやスポーツ選手は、練習の終わりに必ずクールダウンをします。
ピアノ弾きも鍵盤上で激しく指を動かすという点ではアスリートです。
酷使された身体と神経、頭と心をリセットするためにクールダウンしましょう。
クールダウンの効果とほんの1~2分、丁寧にやってもたった3分で出来るクールダウンをご紹介します。
クールダウンとは
クールダウンは(cooldown)は直訳すると、「物を冷やす」「物が冷える」という意味です。
物だけではなく、熱意が弱まるなど、感情のように目に見えないものに対しても使われます。
練習などで熱くなった身体と心を、速やかに平常の状態に戻そうというのがクールダウンです。
練習におけるクールダウンの目的
練習前にはウォーミングアップで身体を温め血流量をアップすることで、練習効果アップ・パフォーマンスアップします。
クールダウンは、練習による疲労を回復させることが目的です。
ダンサーやスポーツ選手が練習・試合・本番後に必ずクールダウンをするのは、それが明日の自分の練習、ひいては大事な本番に絶対に欠かせない大切なことだと知っているからです。
ピアノ弾きも一日の練習の最後にクールダウンをしましょう。
クールダウンの効果
クールダウンは疲労回復の効果があり、ひいては故障の予防になります。
練習によって硬くなった筋肉を緩め、興奮している神経を鎮静させます。
長時間激しく練習した時など、気分が非常に高揚しますよね。
その気分って、何か達成感があって、「私は今日もこんなに頑張った!」という満足感もありますが、そのままだと神経も休まりません。
神経が休まらない、脳が休まらないと、実は筋肉にも影響があることがわかってきました。
本番が近づくにつれ、眠れなくなることありますよね。それは、不安だけでなく、練習による神経の興奮がおさまらないことにもよるのです。
練習の終わりのクールダウンを習慣にすることで、練習モードのスイッチをオフにして神経を休ませるようにしましょう。
ピアノ弾きのクールダウン
クールダウンには練習による疲労回復や神経を落ち着かせる効果があります。
ほんの1~3分ですから、必ずクールダウンしましょう。
どんなに練習しても、不調では本番でその成果を発揮することができません。
前傾が避けられないピアノ演奏による身体のひずみを解消しよう
ピアノを弾く時には、鍵盤を見るためにどうしてもうつむき加減になります。
うつむいているということは、重たい頭を支えるために首や肩はもちろん、つながっている背中や腰にも負担がかかります。
猫背はよくないとは言っても、前傾姿勢が避けられない時もありますよね。
要するに、ピアノを弾くということは、必然的に首・肩、背中・腰に負担がかかっていて、身体のひずみが生じやすい行為なのです。
練習の終わりには、頑張ってくれた首・肩、背中や腰を解放してあげましょう。
上半身の疲れを振り落として自然な姿勢を回復するクールダウン
では、ピアノ弾きのクールダウンをご紹介します。
ピアノを弾くことで生じた腕や手・指の疲れはもちろん、首・肩、背中・腰など上半身の疲れを振り落としましょう。
足は肩幅に、
床を感じて真っ直ぐ立ち、
息を吸いながら、
手を背中から横に広げ
肩の高さまであげます。
肩の高さまで手を広げたら、
息を吐きながら
上半身の力を抜いて前屈します。
腕も力を抜いて自然にぶら下げます。
前屈し切ったら、
膝も緩めて、
上半身の疲れを振り落とすように、
ぶらぶらさせましょう。
気持ちよ~くぶら下がったら、呼吸しながらゆっくり起き上がります。
起き上がったら、
手を上に上げて
十分にストレッチしてから、おろし、
背中から腕を開きます。
首や肩、胸を気持ちよく伸ばしましょう。
翼を広げて気持ち良さそうに飛んでいる鳥のイメージです。
幸せの青い鳥や
明日へ向かって飛ぶ鳥のイメージもいいですよね。
自由に大空を羽ばたくイメージで気持ちよく呼吸しましょう。
練習の最後にはクールダウンしましょう
日々の練習をやりっぱなしで終わるのではなく、
ダンサーやスポーツ選手のように、
ピアノ弾きもクールダウンしましょう。
クールダウンによって、
練習による身体のひずみを解消し、
疲れがたまるのを防ぐことができます。
クールダウンを習慣にすることで、
練習モードになった自分のスイッチを切り、
神経を休ませる効果があります。
身体と神経の疲労回復を促進することで故障の予防にもなります。
今日一日の練習が、
自分の中で消化されて、
自由に音楽の世界を飛翔する自分を想像しましょう。
明日も笑顔でピアノに向かうために、クールダウンをしましょう。